2008年5月25日日曜日

道化の進化

トゥーランドット無事に終わりましたー。

もう三日も経ってるんですね。
いつものことですが、バタンキューです。体はヘロヘロ、脳みそトロトロ。口は半開きで虚ろな瞼。
腐ったヒトトキです。

しかしトゥーランドット長かったな~

大所帯。打ち上げはホテルの結婚式場みたいなところだったし。いろいろたくさんのヒトがいて、社会の縮図を味わってるような気がして、ひとつの醍醐味でした。

初めての道化役も楽しかった。狂言回し、ストーリーテーラーとかも呼ばれてましたが。

道化というとドジしたり愛嬌振りまいたり。見ている者は上から目線になり、馬鹿にしたり安心したり。
ずるがしこくて、煮ても焼いても喰えぬもの。

でね、台本上ではわりとそんな具合なんですがね。それだけじゃねぇ・・・つまんないよねぇ。そんな一面しかない人物はねぇ・・・。俺飽きっぽいし。僕もつまんなーい。

世間の隙間スイスイのしたたかさ。人を見抜く直感。ぞっとするほどのシニカルさ。今の自国を憂う不安感。これからを見極める冷静な判断力・・・などなど。

こういったものを、セリフのスキマに入れ込んでいきました。でもまぁ、お客さんにどれだけ伝えられたのかは置いときまして。とてもとても楽しい作業なのです。
特に身体表現ですかね。劇場は大きいし、舞台セットや衣装が派手で鮮やかだったんで。それらに負けて溶けないように、肉体を。肉体は具体的だから。
誰かといるときの道化、誰もいないときの道化。それら含めてお客さんに見られている道化。
初日があけてもたくさんの発見がありました。いつも千秋楽頃に「あ~ぁ、こういうことだったのか。初日からやり直したいなぁ。」なんておもいますが、さすがに今回は3月下旬には戻りたくありません。

しかし本当に長かったトゥーランドット

今回の舞台に関わったすべてのかたに
おつかれさまでした!

そしてごらんいただいたすべてのかたに
ありがとうございましたー!

有起哉