2006年12月14日木曜日

酸いも甘いも新宿も

好きな東京の街はまずは新宿。私は東京の阿佐ヶ谷で生まれ育ったんですが、中学生くらいからか電車で15分ほどで着く新宿にはよく繰り出していました。もちろん繰り出すといっても歳相応の、その時・その時分のいろんな青春を味わうような、毎回、自分は自分で虚ろいでいくだけのノリなのに、いつも気付いてたら 歩いてた。時には皆で、時には二人で、時には独りで。振り返れば数々と浮かび上がる思い出。新宿君との付き合いは何かしら、いちいち有るのです。
特に個人的には歌舞伎町とか大好きでね、あのごちゃごちゃした感じがね。あの辺りはかつて、戦後の闇市で活気のある一帯だったらしく、その歴史を知ってなんだかすごく納得もできたし。
ヤクザ・ホスト・風俗・無料案内所・パチンコ・映画館・マンガ喫茶・コマ劇場・中国人、黒人・ドラッグクィーン・なんちゃってヒップホッパー・バッティング センター・ゴールデン街・花園神社・プチぼったくりの店・たまーの発砲・つぶれた風林会館・深夜営業の下着屋とか花屋・カラオケどうすか兄ちゃん・最近少 ないぞ頑張れチーマー・ラブホテル・リンリンハウス・新宿区役所・トンカツのすずや・ホームレス・平成の赤ヒゲ診療所・ドンキホーテ・怪しいDVD屋・警 視庁24時!
なんか、もともとそういう意味でユカリのある所なんだろうが、とにかくいま例にあげただけでも盛りだくさん、ごった煮鍋。まさに闇 鍋。かなりのエキスでパワフルな素材。スゲーな人間。これが、ヤダ、まさかもしかして、よく謂われてる人間の尊厳なのか?この街を歩くとたまに感じる。理 屈じゃなく、遮二無二に生きて・活きてる群像は、がむしゃらだし、ある意味“らしい”から、美しい。大袈裟にいえば、原点回帰のできる、世界的にも珍しい、スゴい街、きっと。

先日は北九州の小倉(写真)で呑んでました。少し小倉駅から離れたホテルからタクシーに乗って、“運転手さん、繁 華街。にぎやかなトコロ、お願いします!”ってな感じ。目指すはネオン。“この辺りですかね”で精算、降りて見回して、うん、いいねー! よかとよ、ばってん小倉の繁華街ばい、せからしかー!
なんか、とりあえずの安堵感。
そういえば義務教育のころ、よく云われてたな、夏休みの注意事項。“繁華街に行くべからず”みたいなオフレを。
でも僕は逆に色々おもしろいことを学んだんだけどなぁ、なんかわからん本質的な何かをさ。
ビバ、繁華街!